百年の事業
瀬戸内寂聴さんが百歳を前に亡くなられました。90歳を過ぎても元気に説法を重ねられる姿を見て目を細めていましたのに残念です。寂聴さんは出家を境にライフスタイルが違った様に映ります。危険な恋愛を数々経験し世俗的な生き方をされた前半世、出家後は尼僧として、執筆スタイルも耽美的な小説から変わり弱い人に寄り添い、手を差し伸べているようでした。 百年前というと若い頃は教科書で習う戦国、江戸・明治など歴史上の延長線にある出来事で、現在とリンクしてないように思っていましたが、この頃は百年は意外と短いのではないかと思えます。終戦の20数年前であり、維新から約半世紀後が今から百年前と思うと、現在とつながってきます。また家系では祖父母またはその一代前が生きた時代なんだと古い写真から連想できます。 斐伊川の改修は100年を迎えます。古代斐伊川の治水の歴史は出雲神話に登場する八岐大蛇を暴れ川を大蛇に見立て、スサノオノミコトが退治する神話で伝承されており、定かな記録が残らない古代の斐伊川流域は度々水害に見舞われていたようです。大正10年(1921年)斐伊川改修法案が帝国議会を通過しており、国の直轄事業が始まりました。かつて神西湖に注いでいた斐伊川は約350年前の寛永年間の大洪水を契機に流れを変えて東の宍道湖に注ぎましたので、現在の斐伊川中流域から下流域の松江も度重なる洪水に見舞われ、その度に水が浸っていたようです。 斐伊川水系の治水の大事業は「平成のオロチ退治」と言われ、上流の二つのダムと中流域の放水路は平成に完成したものの、下流の都市松江の改修は時代を跨ぐことになります。長い事業のように思われますが、古代からの暴れ川の歴史からみると、大事業の完成は百年以上かけても、安心できるものをと願います。 現在は「人生100年時代」と言われる程、寿命も長くなり、かつてのように60歳で隠居できる時代でなくなりました。リタイヤ後も2~30年新たな生き方が求められる昨今、私は先行きの見当がつきません。治水事業も変わってきています。以前はコンクリートで固めていた堤防には今は親水公園が整備され、動植物の生態系を守るなど自然環境の保全と一体となった事業が予定されており、松江の街並みが新しく変わることを楽しみにしています。(や)
ぐるない松江版31号発行
11月にぐるない松江を発行する予定で10月から営業を開始し、無事発行することが出来ました。 30号の発行が2020年11月でしたので、1年ぶりの発行でした。例年は6月と11月の発行と約半年を周期に発行していましたが、コロナ禍の影響を受け、延期をせざるを得ない状況でした。 全国的にコロナ禍の感染者数が減っており、島根県下では感染者数はほとんどなく、独自に飲食ルールが定められました。また、飲食店様の支援を大々的にしており、Gotoや、夜市などが行われておりました。 そこで、10月からの営業は追い風かと考えていましたが、直近での飲食店の状況で宣伝広告費の捻出が難しいとのお声を多く頂きました。松江駅前の店舗並びもここ一年で様変わりし、飲食店様の経営が困難であったと痛感する光景でした。 GotoTravelが来年から再開される予定のため、松江にも観光客が戻ることが予想され、弊社が発行するぐるないを活用していただき、飲食店様の一助になればと思います。 個人的にもGotoeatを購入しているので、感染症対策をしっかり行い巡りたいと思います。(よ)
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