金魚になりますよ
元旦から甚大な災害に見舞われ、先行きに不安を覚える年のスタートでした。被災地は日本海側で代替道路が無い集落が点在する様子は山陰と似ており、地方は改めて対策を更新して欲しいものです。私も僅かですが義援金を預け、家の防災用品を検討した年初でした。 テレビCMのタレントを生成AIによってつくられるようになりました。伊藤園の「おーいお茶、カテキン緑茶」の15秒CMが一例です。内容は少々白髪まじりの中年女性が笑顔でスキップしてやってきます。「未来の自分を今から始める」というセリフとともに商品を手にすると、現在の健康な若い女性に変わるというものです。人の表情はそのリアリティさが難しく、動きに不自然さが表れますが、登場する女性は存在しない人(モノ)からつくられたそうです。タレントがスキャンダルを起こせば企業はイメージダウンリスクがありますが、AIで生成されたタレントならリスクはありませんし、面倒な契約等の時間や費用が節約できます。 猫の目のように変わるIT技術や製品を追いかけるのを止めていた私は、利用するスマホは傷だらけの画面の小さいiPhone8を使っています。ところが昨年脚光を浴びた「対話型AI(chatGTP)」が登場すると、lineのサービスに飛びついて使ってみました。まず「漱石の『吾輩は猫である』のあらすじを教えて」と問ってみると、長い回答が表れたので「60字で教えて」と問うと、「『吾輩は猫である』は、名無しの猫が主人公で、人間社会を風刺します。猫は、英語教師の家に迷い込み、人間の滑稽さを描き出します。」お利口な返答にニヤリとして、歴史や料理などジャンルを広げて半日程遊びましたが、間もなく飽きてしまい契約を止めました。 昨年暮れにソフトバンクグループの孫正義氏の講演動画を見たのは、講演の中の「(AGIに)乗り遅れれば金魚になる」というメッセージが話題になったからです。概要はAIが人類の叡智を超えるのは「猿にも劣る」程度ですが、進化してその千倍の知識を得ればAGIと呼び、様々な分野のタスクとつながるそうです。かって半導体で世界をリードした我が国がこのままでは「金魚になりますよ」という概要です。 この潮流に乗遅れれば私も「金魚になる」と思い、その技術に触れ、勉強しなければと思った年の初めです。(や)
山陰道の開通区間が広がります
今月フジドリームエアラインズ(FDA)から、新たに中部-出雲路線の開設と静岡-出雲線の再開の発表がありました。路線数の少ない地方の空港にとって選択肢が増えることは嬉しいことです。 さて、交通の話題で身近なものでは、3月9日(土)に山陰道「大田・静間道路」と「静間・仁摩道路」の開通が予定されています。今回の開通によって所要時間が10分程度短縮される予定で、さらに大田市のアナゴの出荷エリアの拡大や「道の駅ごいせ仁摩」を拠点とした観光の促進などが見込まれるようです。大田市は観光面では、島根県が発表している主要観光施設の入込客数を見ると他の自治体より少ない傾向にあるようです。これは単純に東西両方の空港の中間地点でアクセスが難しいことが原因の一つかと思いますが、大田市は魅力ある街づくりを重ねてゆき松江や出雲市と異なる島根の拠点となる都市になってゆくことを願います。 さらに先日の令和5年奥能登地震では孤立した集落にアクセスができないことが問題になりましたが、地震や台風などの災害時に代替道路があることが、集落が孤立化すること避けられるので、嬉しいことと思われます。早い時期に県内の山陰道の全線開通が望まれます。(た)
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