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2015年7月号

  

松江城国宝指定

 幕末のことです。慶応3年最後の将軍徳川慶喜が政権を朝廷に返上した大政奉還がおこなわれました。江戸から明治に変わり、全国の藩は県へと移行しつつある時、藩のシンボルであるお城の多くは廃城の運命となり、解体されるお城もありました。例えば、伯耆国の米子城は払い下げられた後、切り売りされ、暖をとるため、風呂の薪とされたとも伝えられています。城跡は残るものの、姿・形は無くなってしまいました。
 松江城は明治4年、廃城が決まり、その後、利用できる釘やかすがいなど金物が目的の入札が始まりました。木材は燃やし、石材は壊されることになったようです。
 米子城と同じく、天守が薪となる危機を救ったのが、元松江藩士高城権八と、出雲郡出東村(現斐川町坂田)の豪農勝部本右衛門でした。高城は銅山方役人、勝部家は当時、銅山経営を行っており、公私にわたり、親しい間柄でした。その時、松江城を管理していたのは、陸軍広島鎮台。入札で松江に来ていた責任者の斉藤大尉と会い「入札額と同金額を納めるから、せめて天守閣だけでも残してほしい」と懇願しました。天守閣の入札額は180円、同金額を納めたと伝えています。
 こうして高城と本右衛門の努力で松江城天守閣は残りました。彼らのお陰で、全国に現存する十二天守の一つとして、今も戦国の威風を漂わせて、松江の町を見守っています。(松江城大手前「松江城保存につくした人たちの案内看板」より一部抜粋)
 松江城築城の話ですが、天守台の石垣が上手く築くことができず、誰かを人柱として固めることになりました。そして、お城で開かれる次の盆踊りの参加者から選ぶことになり、若い少女が選ばれ、崩壊したところに人柱となって土台を支えた伝説が残っています。(天守近くの看板より)
 また開城の際、松江大橋の架け替えが行なわれましたが、基礎が固まらないので、翌朝一番に通った源助が人柱となって支えることになったという逸話もあり、源助の碑として今も南詰に残しています。松江では築城や公共事業のために、昔から庶民の献身があったようです。(や)

賑わう松江城天守

松江城保存に
つくした人たちの看板

高い石垣と天守

夏休みと名言

 小学校も夏休みに突入しました。
 もう45年も前になりますが、鮮明に記憶に残っています。小学校の夏休みと言えば、朝、6:30のラジオ体操で1日が始まるのですが、宿題の「夏の友」は毎年計画は立てるものの、いつも休み最後の1週間が勝負でした。
 祖母のいる大阪へ行き、小銭を握り阪急百貨店の屋上に毎日のように遊びに行っていました。鳥取に帰ってからは、連日学校のプールに通い、山や川へ行っては秘密基地をつくり、探検隊のまねごとをする毎日でした。
 花火、蚊取り線香、風鈴、祭りなど夏休みの思い出は数多く頭に浮かびます。中でも最も印象に残っているのは恒例のキャンプです。課外授業や山登り、自由研究にキャンプファイアー、飯ごう炊きやカレーライスづくりなどたくさんの経験をしました。キャンプは小学校の先生や地区の方々で構成されていましたが、一番声が大きく元気な方が通称「名言おじさん」でした。小学生相手に、事あるごとに名言を話されるのですが、話し方に特徴があり、おもしろいのでなんとなく意味が分かる感じでした。名言の数は半端なく多かったと思います。ほとんど忘れましたが、なぜか6年生の時に言われた1つだけ今でも覚えています。その言葉とは、「人生は短い、自分の夢を生きよう」です。
 大人になってからは夏休みはほとんどありませんが、子どもたちには今しかできない様々な経験をいっぱいしてほしいと思います。こんなことを書いているとどこからか、吉田拓郎の「夏休み♪」が聞こえてきそうです・・・・・・。(し)

小学校時代を過ごした河原町

弊社社員が気がついた 「ちょっといい話」を連載しています

 この度7月からウェブプランに新たに加わる事になりました岩垣と申します。よろしくお願い致します。
 入社して早1カ月、早速チラシや企画書の作成等を任せてもらい、今は9月に韓国で開催される「国際工芸ビエンナーレ」に向けてお手伝いしています。
 鳥取の工芸品を韓国の方々に紹介すると言うこの展示会、その準備の過程で自分の知らなかった鳥取の工芸品が沢山あることに気付きました。中でも国指定の伝統工芸品である因州和紙名は知っていましたが、その和紙でランプが作られているのを初めて知りました。このランプに光を灯すと淡い光が広がり、やさしい雰囲気に包まれそうです。
 他にも好きな形をつくり、オーブンで焼くとで固まる 砂ねんど があります。子どもから大人まで遊べるので、夏休みの工作にもぴったりですね。
 住んでいても知らなかった地元の「いい物」を発見し、山陰・鳥取を盛り上げていきたいと思っています。(あ)

ぐるない出雲版10号
発行しました

 

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