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2016年10月号

  

朝ドラを見て

 久しぶりに朝ドラを視聴しています。広岡浅子をモデルとした「朝が来た」に続き、「暮らしの手帳」をモデルにした「とと姉ちゃん」と欠かさず視聴できたのは、便利なレコーダーのお蔭で帰宅後の私の楽しみがひとつ増えました。
 「とと姉ちゃん」に登場する花山伊佐次(唐沢寿明)は、松江と繋がりの深い花森安治です。1911年10月神戸市生まれですが、旧制松江高等学校に進み3年間を松江で過ごしています。校友会雑誌(第20号:1932年12月が花森の責任編集号)の編集に参加したことが編集者としての出発点になったと語っています。繋がりはもうひとつ、妻のももよさんは松江市出身の呉服店のお嬢さんです。
 雑誌づくりの先駆けのひとりである花森安治は、マルチスペシャリストです。取材や編集・写真・装丁・デザイン等多方面に渡り才能を発揮し、全盛期の雑誌づくりにつながる試金石的な人です。2012年生誕100年を記念して「美しい暮らしの創始者 花森安治 生誕100年記念展」が松江(島根県立美術館)で開かれ「暮らしの手帳」の展示や花森の遺品なども紹介されました。その中で一畑百貨店の包装紙も彼がデザインしたことをはじめて知りました。
 約半世紀ぶりに朝ドラにハマッタのはなぜなのか?それは今も伝わる企業ルーツをドラマ仕立てにしてることです。ユニチカや大同生命等に関わった広岡浅子がモデルの「朝が来た」、そして雑誌「暮らしの手帳」の代表大橋鎭子の「とと姉ちゃん」。ふたつに共通しているのはノンフィクション、今も続く名門企業、女性実業家、戦争体験です。敗戦の焼け跡から逆風に立ち向かい、苦労して企業の土台をつくる「とと姉ちゃん」のストーリーは現在放送中の「べっぴんさん」と同じです。どの朝ドラもなんとなく先が読めるストーリーなのですが、艱難に立ち向かう姿は見たい気持ちにさせます。
女性が男系社会を生きる姿は今も似ています。例えば小池東京都知事の発言や容姿に爽快感を感じ、既成組織を新しいモノに変えてくれるような期待をします。今までに無かった女性ならではの風のような空気感と、独自の理念に思わず拍手を贈りたくなります。
 視聴率も平均20%以上とスゴイ数字を毎日のように獲得してるので「国民的番組」です。でもこの放送局は企業色の特定をしない方針を長く守ってきました。晩酌シーンがあればビールのラベルを必ず隠す等がありますが、これらの朝ドラは一貫してヒロインの立身出世的なドラマなので、広告費に換算したら巨額になります。何か矛盾するなぁ…と思いますが、面白いので暫くは見続けることでしょう。(や)


大善原より吾妻山を望む
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飲食店の変化

 外国の方が松江に訪れる機会が増えているようで、伊勢宮や東本町などの飲食店でもよくこられるようになったと耳にします。実際、営業で回っていても「外国語のメニューを作れないか」との依頼も増えてきているように思います。その中で面白い話がありました。
 ある飲食店では、よく外国の方が来られるようで英語版のメニューの相談がありました。色々伺っていると国によって特徴があるとのことです。ビール一杯とつまみ的なものを頼んですぐ帰るバル的な飲み方をする国、日本酒や日本の食べ物だけを飲食する国。またお酒を飲まない国や海鮮が好き、肉料理が好きなどはっきりと特徴があるようです。メニューはつくることにはなりませんでしたが、外国人向けのメニューを構成する場合はその国にあった商品の揃え方や配置をした構成が必要なのではと思いました。そうすることでもしかすると、日本、島根の食文化をより知ってもらえる機会となると思えますし、またお店の売上もかわってくるのではないかと思いました。これからは外国に強いお店が必要となっていくのでは?海外から来られる方が何を求めておられるのかを知って、私の仕事もより外へと向けた幅広い知識や情報などがより必要になってくるのではと思いました。(さ)

弊社社員が気がついた 「ちょっといい話」を連載しています

  「平成27年度あいサポート・アートとっとり展」が開催されます。
 その中で毎年障がい者と鳥取県で活躍中のアーティストが共同制作でアート作品をつくる「コラボ展示」企画があります。今年は、「マンガコラボ」という事で、米子市在住の漫画家ラ・コミックさんと、NPO法人ひまわり倶楽部のみなさんで全32ページのマンガが制作されました。
 「2016年は妻木晩田遺跡・古事記・大山開山1300年・地元の妖怪たちも登場して地元のヒーローが活躍するマンガを作りたい」という理事長である曽根さんの思いが込められたシナリオの元、キャラ・コンテの描き方やコマ割りなどをラ・コミックさんが、絵コンテ・清書をひまわり倶楽部が担当してスタートしました。
 一人ひとりが担当のキャラクターを決め制作に取組み、ペンや画材を同じものを使用する事により統一感のある仕上がりになりました。
 ひまわり倶楽部さんからは、今まで分からなかった描き方がプロの方々のアドバイスで、色塗り・配置・構成など信じられないくらいの仕上がりになり楽しく取り組め、また作品も早く出来上がったということです。
 このマンガは、展覧会後に出版されることになりました。創作活動を通して対価を得ることのできる仕組みがもっとあればいいなと思います。
お時間があるときにぜひ足を運んでみてください。(い)

 

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