泣かぬ蛍が身を焦がす
▼冬の三瓶山(2014年元旦)(写真上)
松江城の梅(2014年3月)(写真下)
4月からの消費税アップによる駆け込み需要も手伝って、今年の年度末(3月)は近年に無い好況感を持たれる企業様を見かけます。
住宅・リフォーム、自動車、大型白モノ家電、また企業が機械などを購入する設備投資から個人で消費するビールやトイレットペーパーに至るまで折込チラシ上では、これを商機と捉えて「お得感」を打ち出したまとめ買い等を勧める紙面を見かけます。年度末に近づくに連れ、商戦は熱くなっているようです。チラシの折込数も増加し、3月末に向けてピークをむかえると予想されています。
同じ買うなら増税前がお得という感は伝わってきますが、私は2009年に実施された「家電エコポイント」を思い出します。当時は「大画面・液晶テレビ」人気に乗り、私も20万円程のテレビを購入しました。購入後に少々煩雑な手続きを踏んで還付金を請求し、暫くして口座にそれが振込まれました。還付金を受け取って「得した」喜びはつかの間、その後、テレビの価格は下落の一途をたどり、3000円/インチを切った頃から、家電店に足を向けるのも嫌になった当時の経験です。
あれから約四年、私事ですが、昨年来ある音響メーカーの製品が欲しいと思い、メーカーのHPに入って規格や諸元などを見比べ、ネットのクチコミ情報を集め「素晴らしい音だった」「価格からみれば得です」などの購入者の感想を見る度に、次第に『恋に焦がれる蝉』のように想いが高まり「よし!消費税改訂前に買うぞ!」と思うも、あの時(エコポイント)の記憶が蘇り、ここは『泣かぬ蛍が身を焦がす』と留まる一策があるのではないかと思ってしまいます。
音響機器の購入に踏切れない理由のひとつに、私が現在使っているパソコンはウインドウズXPで動いており、それは4月7日以降は保証しないという製造元より一方的なアナウンスがありました。そのため新しいウインドウズの購入と、マシンも買い換えなければならないようで、想定外の出費に困っています。「地デジ」導入の際と同じように、一方的にアナログ放送が見れなくなる『方針変更』にマスコミが余り取上げないのも不思議です。
アベノミクスによるものなのか好況感の兆しが伺える反面、消費税改訂・ウインドウズの保証切れ・新年度からの物価の上昇などまわりの動向に追われ、駆り立てられ、衝動買いをしないよう、ここはじっくりと吟味して購入を考えなければと思う年度末です。(や)
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